Tokyo : 晴れ
#1.A WILL
Lyrics : JIRO-K
Track : BEAT奉行
リード曲としてイントロの役割も兼ねてのアルバム一曲目。
本でいう「前書き」みたいな役割だね。
アルバム自体、「遺書」ってことで自分が死ぬのが
明日かもしれないし5年後かも知れないし50年後かも知れない
っていうのもあって色褪せない作品にしたかったんだ。
いつ聴いても新鮮な、時代や場所を問わないようなね。
この曲はその時にこれを耳にした人に話しかけてるような
作品にしたかった。俺は死んだけどそっちはどんなだ?ってね。
その人に「これから話す話は俺の日常だったり俺がいつも
思ってることだよ。」って二曲目以降への「振り」みたいな。
リリックに関してはそういったことを心がけて書いたんだ。
横浜を代表するトラックメイカー、BEAT奉行。
「Ring feat. BES」等を手がけており、「A WILL」の
トラックもKOOGIのパソコンから聴いたのが初めてだった。
聴いてすぐに「アルバムの一曲目」だと思った。
使わないトラックということで即効キープ。
彼のトラックは大好きなDJ Premierに通じるループや
スネアが太くて弾く感じがビシビシ体に響いてドン
ピシャにハマったんだ。
レコーディングは当時のバーニーズ事務所3Fの
「ガラクタstudio」。エンジニアはマムシ。
ヴァースのみ書いていってフックは決めずに挑んだ。
みたいなサビにしようと思ってたんだ。
ヴァースを録り終えて、さてフックへ。
「ちょっと休んでてくれ。」って確か10分くらい
時間もらってタバコ吸いながら集中して書き終えたんだ。
できるだけシンプルに。って思って目をつぶり、スタジオ
から聴こえる自分が録ったばかりヴァースを聴きながら
集中したんだ。そしてもう一人の自分が言ったんだ。
「さぁ目をつぶりな、耳を澄ませな。」って。
集中するために自分に言い聞かせていたことがそのまま
フックになったんだ。
「そう、これが俺のRED X」
ばっちり一発録り。顔を見合わせてニンマリ
だったのをよく覚えてる。
2012年元旦深夜にYouTubeにてアップしたPV
「A WILL」はこちらも初絡みの「NO-Z」に依頼。
打ち合わせだけでもかなりの時間を費やして約二年前の
極寒の中撮影。
場所は埼玉県の蕨、そのNO-Zを紹介してくれた
こちらの美容室も先日場所を変え、リニューアルしてオープン。
今は亡き美容室の貴重な映像にもなってよかった。
映像も練りに練っただけあって文句無い作品になった。
カメラマン溪ちゃんのカメラワークとNO-Zの編集、中でも
紙飛行機とラストシーンは俺の無茶ぶりをよくも実現してくれた!
そんな一曲目。「A WILL」